全生庵保管の幽霊画

全生庵の幽霊画

ごあいさつ

 三遊亭円朝(一八三九〜一九〇〇)は幕末から明治にかけて落語界の大看板であると共に、「怪談牡丹燈籠」「真景累ヶ淵」「文七元結」などの原作者としても広く知られております。そして、今なお落語界はもとより歌舞伎をはじめ、演芸界全般に多大な影響を与え続けております。

 また人格面においても、全生庵開基・山岡鉄舟の導きにより禅をよく修し、その淵源を極め、京都天竜寺の滴水禅師より「無舌居士」の号を付与され「芸禅一如」の境涯に達した人物であります。

 全生庵に所蔵しております円朝遺愛の幽霊画コレクションは、円朝歿後その名跡を守られてきた藤浦家より寄贈されました。伝円山応挙というものから、柴田是真、菊池容斎、松本楓湖、伊藤 晴雨、河鍋暁斎など、幕末から明治の著名な画家達の筆による大変ユニークな幽霊画でございます。

 全生庵では、毎年、円朝忌の行われる八月の一ヶ月間、幽霊画全幅を公開しております。十一日の円朝忌には、落語家により盛大な供養の会も行われまして、大勢の方々にお越しいただいております。

 円朝辞世の句 「耳しいて聞きさだめけり露の音」 全生庵七世住職 平井正修

全生庵8月の幽霊画展


全生庵8月の幽霊画展

8月1日〜8月31日(土日祝祭日も開館)

午前10時〜午後5時迄(最終入館午後4時30分)

入館料:500円

※2021年度の幽霊画展は新型コロナウィルス感染症予防策を講じ、国及び行政の指示に従い開催となります為、場合により開館・閉館時間の変更や当日の入場制限など御座います事を予めご了承下さい。